ステンレスの魅力

ステンレスの魅力

ステンレスの歴史は100年

生活の中で聞いたことがあるステンレス。その始まりはいつからでしょうか。
紀元前15世紀から続く鉄と比べて、ステンレスの歴史はわずか100 年!
まだまだその歴史は浅いのです。
しかしステンレスは超優良児で、現代社会の中ですくすくと成長し続けています!
成長を続けるステンレスの魅力をご紹介します。

ステンレスとは

ステンレスはクロムを10.5%以上含み、炭素が1.2%以下の合金鋼です。
一般的には非常にサビにくく、いつまでも綺麗で、清潔感があることで知られていますが、実は機械的性質の部分でも耐熱性、強度、加工性などにおいて優れた特徴を持っています。
また、あまり知られていないこととしては、ステンレスが100%リサイクル可能な素材だと言うことです。
ステンレスは優秀なエコ素材でもあります。

こんな物や場所にステンレス!

真空ポット、スプーン、フォーク、システムキッチン、冷蔵庫、洗濯機、ファンヒーター、ハサミ、携帯電話、パソコン、腕時計、自転車、自動車、電車車両、手すり、階段、エレベーター、医療施設、医療機器 など

暮らしの中のステンレス

モニュメント、案内版、高速道路、タンカー(船舶)、石油化学、医薬品などの各製造プラント、ソーラーシステム、燃料電池、水力・火力・原子力発電所発電機器、ダム、水門、防潮堤 など

暮らしを支えるステンレス

ステンレスの特徴

特徴1
さびにくい(耐食性)

ステンレスの意味は、ステンレス= Stain(サビ)+ less(にくい)です。
ステンレスの種類によってサビが発生する条件は異なりますが、サビない金属ではないのです。
サビを防ぐしくみとは、ミクロの世界で行われる不思議な反応によって行われます。
ミクロの酸化物(サビと同じ不動態被膜)が金属の周りを覆い隠し、酸素が鉄と結びつくのを防いでいるのです。
しかしながら、ミクロの酸化物(不動態被膜)は総じて塩素が大敵となるのでステンレスが永久にサビないということではありません。

特徴2
溶けにくい(耐熱性)

鉄に比べステンレスは耐熱性、耐低温特性にすぐれます。
使用されている温度域は-196℃(低温)~1,000℃(高温)です。
※鉄(SS400での評価)はマイナス側の気温になると、もう危険サイン!
なので液体窒素やLNG設備などの低温設備、自動車のマフラー、燃料器具、加熱炉や反応炉などの高温設備に使用されています。

特徴3
劣化しにくい(耐酸化性)

耐酸化性とは、高温化での酸化に耐えうる性質を持つことを言います。
高温の環境下で素材を使用した場合、酸素と素材の表面が反応して酸化し、材料が劣化していきます。
ステンレスには表面上で自動的に作られる皮膜(不動態皮膜:クロムと空気中の酸素との反応物)があり、空気を遮断しています。
その皮膜のおかげで、劣化による交換の発生を防ぐことができます。

溶接方法

ステンレスの溶接方法として、最も広範囲に使用されているのは、被覆アーク溶接、フラックス入りワイヤによる炭酸ガスアーク溶接および、ティグ溶接です。
その他ではミグ溶接やプラズマ溶接が利用されることもあります。

被覆アーク溶接

被覆アーク溶接法とは、被覆材を塗布した溶接棒を電極として母材との間にアークを発生 し、そのアーク熱を利用して溶接するものです。
一般には手溶接法と呼ばれています。

メリット

1.設備が小型で安価
2.被覆材から発生するガスにより、現場環境による影響を受けにくい(=シールド効果を得やすい)
3.手作業が前提のため、素材、構造によらず手軽に溶接可能

炭酸ガスアーク溶接

炭酸ガスアーク溶接とは、アーク放電のシールドガスに二酸化炭素(CO2)を使う溶接法です。
CO2溶接と呼ばれることもあります。
向いている金属:鉄(軟鋼)、低合金鋼

メリット

1.溶接スピードが速く、溶け込みが深いので作業効率が良い
2.スラグ(溶接時に酸素と反応してできる不純物のかたまり)が少ない
3.薄板溶接に向いている
4.日本では二酸化炭素は不活性ガスに比べて安価なので低コスト

ティグ溶接

ティグ溶接とは、溶接部をアルゴンなどの不活性ガスでシールドしながら、必要に応じて溶加材を溶かし込んで溶接する方式です
向いている金属:ステンレス、アルミ ※工業用で使用されるほとんどの金属の溶接が可能

メリット

1.作業音が静かで周辺への騒音が少ない
2.スパッタ(火花のような物)が出ない(=火花が出ては困る環境下での溶接が可能)
3.溶接部分の仕上がりは半自動やアーク溶接、ガス溶接と比較して最も美しい
4.共付け(ナメ付け:溶加棒(溶接棒・フィラーワイヤともいう)を使用せずに母材同士を直接接合する溶接)が可能で、母材同士の馴染みが良く仕上がりが綺麗

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